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膠原病との戦いの始まり

HN:Enigma

皆さんは「膠原病」という病名を聞いたことがあるでしょうか?
全く知らない人も少なくないでしょうが、国で指定している特定疾患の病気のいくつかの総称です。

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急な出来事

体調不良

2006年4月、私が29歳のころ、猛烈な頭痛と寒気に襲われました。しかもゴールデンウイークの最中に。
親戚に開業医がいるので、その医師に診察を受けると「血液検査するけど、結果は来週ね。GWだし。寝てれば大丈夫だよ」で、その日は終了しました。翌日、中堅の病院で診察してもらうと「風邪ですね」との一言が返ってきただけでした。
さらに翌日、体中が痛み出して、めまい、吐き気を催し、さらには熱が41.2度にまで上がりました。これはただ事ではないと、近所では一番大きい総合病院に家族に連れて行ってもらったのですが、そこでは「風邪くらいで来るんじゃねえよ!!」と怒鳴られてしまいました。


生死の境界線に

その日の夕方、自宅に帰ったときには水も飲めない状態になっていました。熱を測ると数字は出ず、「H」という表示が……。42度を超えると、体温計は体温を測りきれずに数字は数字が出ないことくらい、私も知っていました。人が死に至るとされる体温42度を超えてしまったんです。普通なら救急車を呼ぶべきですが、ただの風邪と思っていたので、家族もそんなにあわてもせず、私も意識ははっきりしていましたし、大事だとは思っていませんでした。

緊急入院することに

病院のリクライニングベッド

それでも、家族が40キロ離れた救急病院に連れて行ってくれました。そこでも最初は「風邪」という診断が下されましたが、ウイルス感染を疑った医師が、大急ぎで血液検査の結果を持って来ました。白血球の数値が通常の17万倍という超異常値を示していて、緊急入院となりました。
後日談ですが、親戚の医師から電話があり、血液検査の結果があまりにもひどいので、すぐに紹介状を書くから大学病院に行くように指示があったそうです。

病名不明と専門医不在

最終的に診断書には「ウイルスによる熱発」という病名が書かれていました。
ただ、抗生物質は一切効かなかったものの、ステロイドを投与した結果、数値が劇的に改善されたとのお話はありました。
実は、当時の担当医師は糖尿病診療科の医師で、膠原病の知識ほぼが無く、田舎のほうでは専門医はほとんど存在していませんでした。

大きな転機

数ヶ月後、母が乳がんで乳房摘出手術をしたことがきっかけで、私も乳腺外来を受診することになりました。その時、私の脇の下にもしこりがいくつも見られたことから、白血病を疑われました。怖くて怖くて、意を決して大学病院の血液内科を受診すると、やっと事に進展がありました。

告げられた病名

一般的に健康診断のときに行う血液検査ではなく、さらに深く突っ込んだ検査を受けたところ、出た結果が「膠原病の疑い」でした。膠原病は一般的な血液検査では異常はなく、発見がとにかく遅れるのが特徴でもあります。膠原病内科に移動し、出た結果は「全身性エリテマトーデス(SLE)」でした。
主人の叔母が同病で亡くなっており、「ああ、私も死ぬんだ」と覚悟は決めました。しかし、私は今生きています。診断を受けてから6年……まだ生きる予定です。


筆者情報 筆者「Enigma」
■Enigma

私は特定疾患、いわゆる難病と言われているSLE(全身性エリテマトーデス)、MS(多発性硬化症)患者です。防災士でもあり、災害時の障害者対応などに力を入れています。



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