遺族年金は加入期間に関係なく、高校を卒業していない子供がいる場合に受給できるものですが、子供の人数によって加算が行われ、妻に支給されます。
遺族年金は、子供の人数によって加算が行われます。高校を卒業する前の子供が2人いる妻には、月額約10万円が支給されます。3人目以降は加算額が少なくなります。
妻と高校卒業までの子供の人数をベースに計算されます。金額は年単位です。
子供1人 | 788,900円+227,000円=1,015,900円 |
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子供2人 | 788,900円+227,000円×2=1,242,900円 |
子供3人以上 | 788,900円+227,000円×2+3人目以降につき75,600円 |
子供3人 | 1,318,500円 |
子供4人 | 1,394,100円 |
子供だけが受け取る場合は、子供の人数だけで計算されます。
子供1人 | 788,900円=788,900円 |
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子供2人 | 788,900円+227,000円=1,015,900円 |
子供3人以上 | 788,900円+227,000円+3人目以降1人につき75,600円 |
子供3人 | 1,091,500円 |
子供4人 | 1,167,100円 |
※年金制度での「子」は高校卒業の年齢までを言います。18歳に達する日以後、結婚しておらず、最初に迎える3月31日までのことを指します。
また、障害者1~2級に該当する20歳未満の結婚していない子も当てはまる場合があります。
遺族基礎年金は、妻が妊娠していた場合、生まれた子供も受給対象になりますが、子供が高校を卒業すると、翌月から権利がなくなり、減額されることになります。全ての子供が高校を卒業すると、遺族基礎年金の妻の受給権利がなくなります。
遺族基礎年金は一家の家計を担う者が亡くなった時に、妻子に支給される養育費のようなものです。ですから、妻が再婚したり、子供が結婚した場合、養育費は必要ないとみなされ、遺族基礎年金については失権することになります。
一度権利がなくなると、権利が復活することはありません。ですので、仮に妻が再婚、離婚をして再び独身に戻っても、遺族基礎年金を復活させて受け取ることはできません。
子供が養子になった場合にも失権しますが、直系の血族や婚族は除外されます。例として、祖父母の養子になった場合でも、遺族基礎年金は支給されることになります。
失権の場合、二度と遺族基礎年金を受け取ることはできませんが、支給停止の場合は停止された事由がなくなることにより、再び遺族基礎年金を受給することができます。
父の死亡で母子家庭となり、要件を満たして妻・子の遺族年金の受給資格が発生しますが、子の場合、妻が遺族基礎年金を受けることができる場合に支給停止となります。生計が父、もしくは母と同じ場合にもその間、支給停止となります。